徒然なるまゝに

心にうつりゆくよしなしごとを書いてみる

脳を錯覚させること

昭和時代の子供だったので、黒板を黙々と書き写す板書が正しい勉強の仕方だと疑わなかった。中学時代は板書だけでもテストは何とかなったが、高校になると、ノートの縦3分の2に板書、3分の1に、自分なりのまとめが書かれているノートに尊敬の目がそそがれ、それができない私は勉強が苦手となり、どんどんテストの点数が落ちていった。結局、大学受験にも失敗し、勉強での成功体験を得ないまま社会に出た。

勉強に対して集中力に欠け、要領も良くない上に物覚えが抜群に悪いのは自覚しているが、自分なりの勉強法を見出したのは、20代後半になってからだと思う。

ワインに興味があり、日本ソムリエ協会のワインスペシャリスト試験を受けることにし、週1回試験対策講座に通い始めた。自腹で学校にお金を払ったので無駄にできないというプライドもあり、どうやったら試験に受かることができるか考えた。そして、自分の脳をごまかしながら勉強することに成功した。

まず、勉強開始を1週間後にし試験日までの期間で目次を案分したざっくり予定表を作る。遊びの予定は削らない。余裕のあるスケジュールだと脳に思い込ませる。

次に、勉強を全くしない状態で過去問題を解く。時間は気にしないで、とりあえず終わりまでやってみる。これは、敵を把握するためと、各項目に自分なりの難易度を付け現在の立ち位置を確かめる目的がある。力を入れなくても良いところを見つけ、脳を安心させる。

そして、難易度を付けた下から70%をスケジュールの前半に入れ替える。そうすると、後半にいくまでに、脳を勉強に慣らせることができる。

後半に入る前に、もう1度同じ過去問題をやると、あたりまえだけど点数は良くなるので、ほら、勉強の成果があるんだと脳を喜ばせる。

後半は難易度MAXの項目から徐々に難易度が低い項目になるようにスケジュールする。何度か壁にぶつかることはあると思うけど、その度に、取っておいた遊びの時間を使って、試験が終わったらやりたいことの妄想計画を立ててみたり、読みたい本をリストしてみたりする。

試験までの2週間は過去問題を時間内で出来るように何度も繰り返し行う。同じ問題なので、どんどんスピードは上がって楽に解けるようになる。3~4時間の試験時間でも脳が頑張れるように訓練する。

ノートは纏めず、殴り書きできる落書き帳を使う。消しゴムも使わないので書き損じたところは、ぐちゃぐちゃと塗りつぶしてある、これも、試験終わったら捨てる前提と脳に負担を掛けない方法。

30代、40代、50代と、他の試験も合格してきたので、私にはこの方法がむいている。

12月末までにPMI-ACP試験というものを受けなければならず、今日にでも勉強し始めないとという状況にあるのだけど、なかなか気分が乗ってこない。このブログに記録することで、脳に過去の成功体験を思い出させてる。